Shopify
Shopifyを構築する方法。ポイントと制作会社の選び方を解説
「Amazonへは出店しない」と宣言したルイ・ヴィトンや、ディズニー、ナイキ、ワークマンなどがAmazonや楽天のような主要ECプラットフォームから手を引く中、ECの風向きが変わりつつあります。
この流れに合わせて注目されるのが、手軽にオンラインショップを立ち上げられる「Shopify(ショッピファイ)」です。2017年より日本で本格的に展開されたECサイト作成サービス「Shopify」。年々需要が急増し、人気のECプラットフォームとなりました。
「Shopifyの構築方法」、「Shopifyを使うべきか、そのメリット」、「構築に関わる費用・期間」「オススメ制作会社の選び方」をご紹介します。
目次
- Shopifyとは・特徴
- 通常版とPlusの違い
- ShopifyでECサイトを構築するメリット
- Shopifyを構築する3つの方法
- 自社で構築
- 制作会社など外部に依頼
- Shopify認定 パートナー会社に依頼して構築
- Shopifyの構築を依頼する制作会社の選び方3つ
- 制作実績があるか
- 構築までのデザイン・費用・期間
- Shopifyの運営サポート対応体制
- ShopifyでECサイトを構築する4ステップ
- Shopifyで集客力・独自性の高いECサイトを構築するポイント
- 独自ドメインを取得する
- アプリを使って機能を拡張する
- Shopifyの構築事例2選
- Shopify・BASE・STORESの比較
- Shopifyの構築依頼の費用相場
Shopifyとは・特徴
Shopify(ショッピファイ)は、カナダ発祥のECサイト構築サービスです。サブスクリプション型のサービスで、初期費用なしでECサイトを構築できます。Shopifyは、個人事業者から大企業まで、それぞれの規模に合う複数のプランが用意されています。
SNSとのシンプルな連動が可能で、集客力を大幅に高めることが可能です。FacebookやInstagramとの接続を通じ、ユーザーがSNS上で商品の購入を簡単に行えます。ECサイトでは設立後の顧客獲得が鍵であり、SNS連携が容易なShopifyの利点は計り知れないものです。
Shopifyには、次のような特徴があります。
- アプリが豊富で拡張性が高い
- 低コストでECサイトの運用が始められる
- サイトの構築や更新が簡単
- SNS連携対応しており、集客に強い
- 越境ECに対応
- APIによるシステム連携で業務効率化を実現
- クラウド型(SaaS型)サービスで最新システムが利用できる
- デザインの自由度が高い
- 外部サービス連携の強さ
- 70種類以上のデザインテーマから店舗に合ったサイトデザインを選ぶことができる
- 国内はもちろん海外配送にも対応している
- 決済方法は全世界で100種類以上
- 配送方法も対象国のニーズにあわせて設定することが可能
- 大手海外モールとも連携しているので、販売チャネルを簡単に獲得できる
通常版とPlusの違い
続いて、Shopify Plusと通常プランの違いをご紹介します。
EC運営の効率化をサポートする拡張機能
Shopify Plusには、独自の特別機能が数多くあります。これらを使うことで、EC運営がスムーズになります。
万全のサポート体制
専門スタッフによる直接のサポートや、Shopifyエンジニアとの相談が可能。さらに、サイト立ち上げ後もアカウントマネージャーが売上向上のサポートを提供。ECサイトのクオリティ向上をサポートします。
プロモーションの簡単設定
Shopify Plusなら、複雑なディスカウントやキャンペーンが手軽に実現できます。「項目スクリプト」を使用すれば、例として、1つ購入で1つ無料や、2つ購入で20%オフといったプロモーションを簡単に設定可能です。個別にクーポンコードを発行する手間は省けます。
さらに、「配送スクリプト」でサブスクリプションの送料を無料化、「決済スクリプト」で決済方法のカスタマイズも行えます。
イベントスケジュールの自動設定
「Launchpad」というShopify Plus専用機能を使えば、セールや新製品の発売日などのイベントを予めスケジュールできます。異なる時間帯での運営や、タイムリーなキャンペーン実施が助けられます。
データの簡単移行
既存システムからのデータ、例えば顧客や商品情報、は自動的にShopify Plusに取り込むことができます。移行の進捗や問題点も一目瞭然です。
移行のお知らせ機能
他のプラットフォームからShopifyへの移行時、顧客への「移行通知」が自動的に可能です。通知内容も顧客に合わせて調整できます。
法人向けストアの展開
Shopify Plusでは、BtoB向けの専用ストアが開設可能。商品の価格表示や顧客対応も柔軟にカスタマイズ可能です。
高速な注文処理
特別なサーバーを用意しており、1分間で10,000件以上の注文を処理。大人気商品でもサーバーがダウンする心配が減ります。多くの有名ブランドが選ぶ理由の一つです。
ShopifyでECサイトを構築するメリット
Shopify を導入して EC サイトを構築するメリットは多くありますが、以下にまとめました。
- 低コストで導入可能でプラン変更も楽
- 手数料が安い
- 高いデザイン性のサイトを作れる
- SNS連携が楽で集客に強い
- 決済手段が豊富
- バックオフィス業務を効率化できる
- 配送や在庫管理を効率化できる
- 複数チャネルとの連携が可能
- 越境ECに強い
- 常に最新のシステムが利用可能
- アプリが豊富で拡張性が高い
- サイトの構築や更新が簡単
- 独自ドメインを簡単に取得できる
- プログラミング不要でECサイトを構築できる
- Shopifyペイメントなら取引手数料がかからない
- アプリやテーマが豊富でカスタマイズ性が高い
- 国内はもちろん海外配送にも対応している
メリットが多くありますが、その中でも主要な点について解説します。
- 低コストで導入可能でプラン変更も楽
- 手数料が安い
- 高いデザイン性のサイトを作れる
- SNS連携が楽で集客に強い
- 決済手段が豊富
- バックオフィス業務を効率化できる
- 配送や在庫管理を効率化できる
1. 低コストで導入可能
Shopifyは低コストでの導入が可能。
プラン変更も簡単に行えるので、事業の成長に合わせて選べます。
Shopifyの料金プラン
- ライトプラン:9ドル(約1,400円)
- ベーシックプラン:29ドル(約4,300円)
- スタンダードプラン:79ドル(約12,000円)
- プレミアムプラン:299ドル(約40,000円)
- Shopify Plus:2000ドル(約300,000円)
2. 手数料が低い
Shopifyは手数料が低く、事業規模に応じて最適なプランを選択できます。
手数料一覧
プラン |
決済手数料(国内発行カード) |
決済手数料(海外発行カード) |
販売手数料 |
ライトプラン |
3.4% |
3.9% |
無料 |
ベーシックプラン |
3.4% |
3.9% |
無料 |
スタンダードプラン |
3.3% |
3.85% |
無料 |
プレミアムプラン |
3.25% |
3.8% |
無料 |
Shopify Plus |
3.15% |
3.75% |
無料 |
3. 高いデザイン性
高品質のデザインテンプレートが豊富に用意されており、簡単にオリジナルデザインのECサイトが作れます
他のサービスと比べても、カスタマイズ性が高く、HTML / CSS編集が可能です
4. SNS連携が楽で集客に強い
簡単なSNS連携
Facebook、Instagramとの簡単な連携が可能
集客のメリット:SNSフォロワーの増加を通じて広告費なしの集客と販売が実現
5. 決済手段が豊富
さまざまな決済オプション
Shopifyペイメント、Apple Pay、Google Pay、Shop Pay、PayPal、Amazon Pay、KOMOJU、携帯キャリア決済、Paidy、GMOイプシロン、SBペイメントサービス、2Checkout、CyberSource、BitPay
グローバル対応
国内外の多様なユーザー層をターゲットにするための豊富な決済手段
6. バックオフィス業務を効率化できる
一括管理
商品管理、決済方法、配送、ストア分析、コンテンツ管理など
効率化ツール:専用アプリのインストールにより、バックオフィス業務の自動化や効率化が可能
7. 配送や在庫管理を効率化できる
配送オプション
国内配送(日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便)、海外配送(FedEx、UPS、DHL)
簡単な在庫管理:管理画面や専用スマホアプリから直感的に在庫管理が可能。
Shopifyを構築する3つの方法
自社のリソースを用いて構築
Shopifyは、カートや顧客の取り扱いというEC運用の基本的な要素を持っており、テンプレートを利用して、特別なWeb技術なしに、魅力的なECサイトを低予算で手軽に作れます。
さらに、Shopifyには、UIや顧客、プロモーション等の多様な追加機能が8,000以上のアプリとして用意されています。これらを駆使すれば、もっと使いやすく機能的なECサイトが作れる。ただ、アプリの活用にはWebのスキルが求められることも。不明点があれば、プロにアドバイスを求めるのが良いでしょう。
WEB制作会社にお願い
Web関連の専門家にShopifyのECサイト作成を頼む選択肢も。コストはかかるものの、理想通りのサイトが完成する可能性が増える。しかし、最終的な品質は担当者次第。依頼前に、その人のShopifyの経験や過去の制作内容を確認して、信頼性を判断することが重要。
例えば、メタフェイズでは、Shopifyでの高品質なECサイトのUX/UI設計と機能実装が可能です。
Shopifyの使用時に遭遇する、HTML/CSSベースのデザインや基本機能の拡張要求等の課題を超え、プロジェクトの目標・成果を重視して、最良のユーザー体験とインターフェースのShopify ECサイト作成をします。
Shopifyの認定パートナーに依頼
スタンダードな機能やデザインに満足できない時、Shopify専門家のShopify Expertsに頼むと良い。Shopify Expertsは、Shopifyが認めた専門の外部協力会社です。
Shopifyの構築を依頼する制作会社の選び方3つ
制作実績がある会社を選ぶ
少なくとも、Shopifyにおける2~3件のサイト制作実績がある企業を選ぶことをお勧めします。WordpressやEC-CUBEでの経験はあってもShopifyの経験がないWEB制作会社だと、Shopify特有のアプリやルールを知らないため、運営中に問題に直面することも考えられます。依頼を考える企業がShopifyでどれほどの実績を持っているか、しっかりとチェックしてください。
例えば、メタフェイズでは、個別カスタマイズや個別開発にて、shopifyで"できない項目"を、"要件に応じカスタマイズを検討"できます(以下画像の緑領域。詳細はお問い合わせください)。お客様の要望に合わせて、自由にカスタマイズまでできる会社を選定することで、より実現したいこと形式に近づけます。
構築までのデザイン・費用・期間
構築の期間や予算は選定の基準としてオススメです。自社の予算およびデザイン・構築期間に基づいて選択することが望ましいでしょう。また、「迅速に構築してほしい」という要望に応じて、料金も変わることがあります。希望の期間を明確にし、それを基に見積もりを依頼することがキーです。
カスタマイズに関しては、次の2つの要素を含めて価格を比較してみると良いでしょう。
カスタムデザインの適応
Shopifyには無料・有料のデザインテーマが存在します。希望に合わせ、テーマを使わず、Shopifyに最適なデザインが提供できると、より見積もりが正確となります。
最適なアプリの提案
Shopifyには4600以上のアプリがあります。希望に合わせ適切なアプリおよびその費用を提案いただくとよいでしょう。
Shopifyの運営サポート対応体制
ECサイトは、制作だけでは足りません。実際に収益を生むためには、継続的な取り組みが求められます。そのため、Shopifyの実績だけでなく、EC業界全般の知識を持った会社を選ぶことが重要です。さらに、EC業界は日々変わりゆくもの。広告、SNS、SEO、オウンドメディアの最新動向を掴むパートナーを選ぶことで、役立つ助言やアップデート情報を迅速に得られ、目標達成のスピードを加速できます。
制作会社の選定において、運用までも含めると長い付き合いとなります。これを言ってしまうと元も子もないですが、自社の文化や環境との「相性」は非常に重要です。
質の高い制作パートナーは、Shopifyに関する情報を実績やブログに発信しています。そういった内容を見ながら、合うパートナーを見つけたら、気軽に連絡してみると良いでしょう。
直接の問い合わせや商談を通じて、制作および運営パートナーとの相性を把握することができます。
ShopifyでECサイトを構築する4ステップ
アカウントを開設して商品情報を追加
Shopifyの公式ページでメールを入力し、アカウントを開設します。作成後は、ダッシュボードの「商品情報」にて、商品を追加します。商品名、詳細、画像、価格などを設定できます。
「コレクション」機能で、商品を条件別に整理することが可能です。
オンラインショップのデザインを選び、カスタマイズ
「オンラインショップ」セクションからデザインを選び、更に「編集」で見た目を調整できます。
配送料や支払い方法を設定
ダッシュボードで、送料や支払いオプションを整えます。Shopifyでは、Shopify ペイメントを含む多種多様な支払い方法をサポートしています。
詳しくは、以下のリンクからShopify ペイメントの詳細をご覧ください。
Shopify ペイメント詳細解説 | SBペイメント情報
ショップの公開に向けての最終確認
サイトが出来上がったら、公開前のチェックをします。テストモードを駆使して、操作流れや表示の不具合を見極めます。トライアル期間中の方は、利用規模に応じて適切なプランを選んで契約しましょう。
Shopifyで集客力・独自性の高いECサイトを構築するポイント
Shopifyの基本はシンプルですが、追加オプションにより、オリジナルなサイトが作れます。
オリジナルのドメインを設定
Shopifyでストアを開設する際、「.myshopify.com」のドメインが自動で与えられます。だが、オリジナルのドメインの方が、信用度が上がり、ブランド名も記憶しやすくなり、SEO対策としても効果的です。
Shopify内で11米ドルから独自ドメインを取得でき、既存のドメインもShopifyと連動できます。
アプリで更に多機能に
Shopifyには、6,000以上のアプリ(拡張機能)が利用可能です。ヒートマップの導入やレビューシステム、そして顧客管理のためのアプリなど、マーケティングの強化やデータの効率的な管理が実現します。
日本製や無料のアプリも充実しており、基本の機能から、ビジネス規模や特色に応じた機能追加が可能なShopifyは、効果的なサイト構築に適しています。
特に、メタフェイズではより集客力の高いECサイトを構築するために、以下のアプリをオススメしています。
Shopifyの構築事例2選
想いを描ける絵本ギフト ÉHON INC. | えほんインク株式会社
オリジナル絵本ギフトサービスのÉHON INC.(えほんインク)。ユーザーがスマホ操作で作成したお子さまのアバターを絵本の主人公として登場させ「絵本に入り込む」という体験をプレゼントできる、新感覚の絵本ギフトサービスです。
「3Dアバター絵本作成システム」と呼ばれるアバターを生成する独自の外部システムとwebhookを利用し、Shopifyの購入機能を連携されています。
購入情報は、リアルタイムで絵本の印刷業者に通知が届くようにし、スムーズなオペレーションも実現されています。
また、非会員からのギフトコード発行機能やクーポン発行機能など、絵本を購入したい人だけでなく、プレゼントをしたい人のニーズも対応したデザインとなっています。
タイガー魔法瓶株式会社
ウェブサイトの見た目を作る際、会社や商品の情報ページのデザインやルールを元に、きれいな画面を設計しています。Shopify Plusを使い、デザインを完全にカスタマイズしました。必要な機能に合わせて、最適な追加ツールを選んで設定しています。特に、「React」という言語を使って、通常のShopifyだけではできない特別なデザインを実現しました。
Shopify・BASE・STORESの比較
以下、Shopify・BASE・STORESの3つのサービス特性を比べます。
項目 |
Shopify |
BASE |
STORES |
初期費用 |
無料 |
無料 |
無料 |
月額費用 |
33〜399ドル |
0〜5,980円 |
0〜2,980円 |
取引手数料 |
なし |
3% |
なし |
決済手数料 |
3.25〜4.15% |
2.9〜4.6%+40円 |
3.6〜5% |
商品登録数 |
制限なし |
制限なし |
制限なし |
HTML/CSS |
〇 |
〇 |
× |
アプリ数 |
8,000以上 |
80以上 |
- |
言語対応 |
21ヶ国語 |
英語 |
英語 |
月額料金や手数料はサービスによって違いがあります。サイトのサイズや売上に応じて、最も経済的なサービスを選んでください。
Shopifyはアプリ数や言語対応で他2つを上回り、国際的なECに適しています。一方、BASEとSTORESは国内の小規模EC向けと言えます。
お問い合わせ
Webサイト制作やWebビジネスに関するお悩みがある方はお気軽にご相談ください。