Strategy
戦略策定の精度を高め、プロジェクトを成功に導くヒアリング
「戦略とデザインに強いWeb制作会社」
メタフェイズは、お客様のビジネスの成長と本質的なビジネス課題の解決を目的とした「高い戦略性を伴ったストーリーある戦略を具現化する優れたUX/UIデザイン」を提供しています。
戦略を持つことで、Webサイトが持つべき目標を達成するための全体像を把握することができます。その戦略をもとに、ユーザーへ伝えていくための的確な方法を見つけ出しデザインとして形にしていきます。
今回は、お客様のビジネスの成長と本質的なビジネス課題の解決を実現するためにメタフェイズが提供しているワークフローの一部である「ヒアリング」をご紹介します。
はじめに
前回の記事でお話をした戦略策定の最初のプロセスである「事前調査」を起点として実施していくのが、ヒアリングです。
戦略のアウトプットを決定付けるのはビジネスへの深い理解であり、本質的な課題や成長の鍵を見つけ出すためにはヒアリングによる状況把握と実態把握は欠かせません。
本記事では、このヒアリングのプロセスにおいて私たちがどのような視点を持ち、どのように実践しているのかについてお話しができればと思います。
ヒアリングの役割
「ヒアリング」と聞くと世間一般的には、プロジェクトの開始時にお客様の課題や要望をお伺いをするための質問を一方的に実施し、戦略策定やクリエイティブの方向性確認のための情報収集を行うためのプロセスであると思います。
作業という観点で見れば、この認識は間違いではないです。
しかし、私たちが捉えている「ヒアリングの役割」は、それでは不十分だと考えています。
メタフェイズのプロデューサーはヒアリングを情報収集の場ではなく、事前調査によって得た仮説を検証し、戦略の方向性について「合意形成」をするためのプロセスであると解釈しています。
前工程である「事前調査」はあくまで、一方向性のインプットからなるプロセスであるのに対して、「ヒアリング」のプロセスは、双方向性のコミュニケーションによって成立します。
ここで最も重要なポイントは、双方向性におけるインプットとアウトプットで行われる行為と流れです。
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■ 一般的なヒアリング
インプット(質問)→ アウトプット(回答)の流れが中心
■ メタフェイズのヒアリング
アウトプット(仮説)→ インプット(回答)の流れが中心
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ただ質問リストをなぞるような情報収集ではなく、あらかじめ実施した事前調査によって立案した仮説をお客様に投げかけることで仮説を検証することを目的としています。
想定としていた背景や状況にファクトが加わることで、お客様の抱える課題の本質を捉えやすくなるだけでなく、仮説段階で道筋を立てていた戦略の方向性や素案についてお客様から素直なご意見や踏み込んだフィードバックをいただくことができるため、より踏み込んだ戦略の策定を助けることが可能になります。
冒頭でお話しした世間一般的な「ヒアリング」のイメージである情報収集という作業でこのプロセスを終えてしまうと、仮説の検証が行われないまま問題は課題として定義されず、お客様のビジネス本意のみの戦略になったり、想像や思い込みのみで語られる机上の空論とも言える戦略になってしまいます。
また、戦略提案段階になってはじめて仮説検証・フィードバックを繰り返すのは時間の無駄になってしまいます。
ヒアリング段階での仮説検証とフィードバックを実現することで、プロジェクトを最短で進め、納得感の高いクリエイティブを実現することにより多くの時間を割り当てることができます。
私たちの戦略策定の強みは、このような思考を持って取り組む「ヒアリング」を徹底していることで、お客様のビジネス課題に対して実益となる成果に結びつく提案ができるところにあります。
ヒアリングの要点
基本的には前述のとおり事前調査で整理をした市場・業界などマクロ環境の変化・影響から立案した仮説を踏まえてヒリアングを行い、仮説検証を進めていきます。
展開する仮説はお客様によって異なるため、仮説に関するヒアリングはほとんどの場合はお客様固有のものとなります。
ただし、仮説に紐づくヒアリング以外にも、各プロジェクトに共通して質問・確認させていただく事項もあります。その多くはプロジェクト要件や、お客様内部しか知りえない情報を補完するための質問事項です。
プロジェクトスコープ | ご相談の対象について詳細をお伺いします。 プロジェクトの目的・背景・予算・公開希望時期・体制など プロジェクトの要件を明確にしていくための質問です。 |
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ビジネス | ・経営戦略、事業戦略 ・短期、中長期の事業目標 ・ビジネスモデル、価値・利益創出の仕組みなど ビジネスを構成する企業活動やシステムを明確にしていくための質問です。 サービスやプロダクトの開発背景などをインタビューする場合もあります。 |
マーケティング・戦略 | ・サービスやプロダクトの顧客、ターゲット、 ・各種マーケティング施策や営業・販売プロセス、 ・それらのコスト構造、成果指標・現状など プロジェクトに紐づくサービス・プロダクトの理解を深めるための質問です。 |
これらの質問事項を仮説検証と合わせて確認・整理し、問題の特定・課題の定義、戦略へと統合していくことがヒアリングにおける要件です。
もちろんヒアリングにおいてはお客様の限られた時間をいただくため、これら全てを把握するのは時間だけでなく回答されるお客様の労力の面でも難しいかと思います。
そのため重要なことは全て把握するという量的ではなく、質的質問を構築することです。これにはお客様やプロジェクト要件によって、適宜取捨選択をするための瞬発力や、判断力、知恵、コミュニケーション能力といった資質が求められます。
単なる後天的に得られる技術ではない点が難しく、弊社ではこういった資質はプロデューサーという職業においてひとつの採用基準となっています。
ヒアリングのまとめ
戦略においても、デザインにおいても、その本質は「理解する」ことにあるというのが、私たちの基本的な考えです。
ヒアリングという行為がプロジェクトの質を決定づけるのは、限られた時間の中でインプットやアウトプットを凝集して行い理解を深めることで、戦略やデザインの具体性と精度を高めることができ、お客様の抱える本質的な課題に対してその最適解を提案できることにあります。
ヒアリングは、戦略とUX/UIに強みを持つ私たちが戦略策定プロセスにおいて発揮するコアスキルです。
次回も引き続き、戦略策定プロセスについてご紹介できればと思います。
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